久々に帰省すると、急に頼りなくなった親の様子にショックを受けることがあります。
これまで何とも感じなかった親の動作や部屋の様子に胸騒ぎがしたらしっかり向き合うよい機会。
ちょっと意識してみれば、高齢者の生活には小さな不便がたくさん存在していることに気づきます。
そして高齢者自身は日常生活の中に不安や不便を感じても「しかたない」と諦めてしまい、離れて暮らす家族にまでわざわざ相談してこないことも多いです。
この記事では、高齢家族の自立した生活は尊重しつつ電気や水の無駄遣いを抑えたり、より快適に暮らしてもらうために役立つ雑貨をご紹介します。
我が家で実際に使用しているモノの中から「介護未満」の方にも役立つグッズをセレクトしています
操作ボタンが判別しやすい、シンプルな代替リモコン
機能の充実につれボタンの配置もどんどん複雑になっている家電のリモコン類……。
使い慣れているはずのテレビやエアコンだから大丈夫だろうと思っていても、視力の低下や病気の影響で現在の設定を認識しにくくなったり操作ミスをしやすくなることがあります。
余計なボタンを押して「テレビがおかしい」と騒いだり、「どれだけ温度を上げても寒い」と困っている様子を見かけることも。
そこでおすすめなのが、主要なボタンをわかりやすく配置した代替リモコン。
シンプルで判別しやすいボタンや大きな液晶のおかげで使いやすく、操作ミスも減っています。
スマート家電よりも手軽に導入できます
自動で点灯・消灯してくれる、人感センサー搭載の電球
我が家では母の寝室前の廊下に人感センサー搭載の電球を設置しています。
夜間にトイレへ行く回数も増えているので、その都度スイッチを手探りしなくても良いのはとても便利だと大好評。
今は廊下だけですが、トイレの電気の消し忘れも多いので追加購入を検討中。
わずかな動きでも検知してくれる微動検知機能搭載電球ならトイレでも問題なく使えそうです。
(長めにトイレに篭ることもあるので短時間で消えてしまうものはNG)
ちなみに、猫が通っても反応します。
電気代が上がっているから省エネ効果も嬉しい
握力が弱くても開閉しやすい、レバー開閉式の保存容器
ダイソー系列のStandard Productsで購入した、蓋のレバーを上げると開いて倒すと閉まる保存容器が「とても使いやすい!」と片麻痺の母に喜ばれたのでいくつか買い足しています。
透明容器なので中身の確認がしやすく、軽い力でしっかり蓋することができるので、高齢者に限らず使いやすくておすすめです。
Standard Productsの商品は丸型なのですが、ニトリなどにも角形タイプの類似品があるらしいです。
調味料のほか、食べきれないお菓子の保管にも使っています
軽い力で蛇口をひねりやすくする補助器具
洗面台の蛇口から頻繁に少量の水が出ているのが気になって母に確認すると「手の力が弱くて蛇口を締めきれない」とのこと。
工具不要のハンドルレバーを取り付けてみると、軽い力でもしっかり締めやすくなりました。
お湯と水、2つの蛇口ハンドルが並んだ洗面台でも使えています。
※蛇口の最大径が4.7~5.3cmまでの蛇口ハンドルに取りつけ可能です。
キャップなし三つ又ハンドルの場合は100均の蛇口レバーでも使用できます
浴室での負傷を防止する滑り止めマット
「入浴は一人がいい」と言う母が安全に入浴するため、滑り止めマットが役立っています。
一般的な滑り止めマットには吸盤タイプと重みのある据置タイプがあり、我が家では浴槽内に据置タイプを使用。
浴槽の出入り時に滑りにくいだけでなく、入浴中の姿勢や麻痺している足の安定に良いみたいです。
要介護認定されていなくても安全のために設置しておいて損はないと思います。
我が家で使用しているパナソニックの製品は据置タイプで接地面が独特の形状。
使用後は毎回取り出して乾かしており、カビやヌメリなども気になりません。
(母には持ち上げられませんが、我が家では母一人の時には入浴しないので問題なし)
※木製、大理石、タイル敷の浴槽や、タイル敷の洗い場、ミネラル成分が多いお湯を使っている場合は使用できないそうです。
猫が脱走しちゃった後、このマットの上でシャワーすると足が滑らないのでとてもおとなしいです(滑り止めなしだと結構動いて鳴きます)
多用途で活躍する、アウトドア用の折り畳み椅子
我が家では高さがあるタイプの折りたたみ椅子を脱衣所に常備しています。
高齢者は立ったままバランスをとって服を脱着することが難しいのでとても危険。
入浴で体力の消耗もしやすいので、ひと休みできる椅子は必需品です。
アウトドア用の折り畳み椅子なら、濡れても大丈夫なうえに隙間収納が可能なのでとても便利。
※ヒートショックなど血圧の急激な変化を防止するため小型の暖房機器なども使っています。
車にも載せやすく、墓前での法要にも持っていって助かりました
飲み忘れに気づきやすい、壁掛け式のお薬ポケット
年を重ねると持病があったりでお薬を処方されている方は多いですよね。
そしてそれを飲み忘れる……。
お薬を仕分けるアイテムはいろいろあって我が家でも100均のものや調剤薬局でおすすめされたものなど複数使用してきたのですが、一番おすすめしたいのが壁掛けポケットタイプ!
壁掛けポケットタイプの一番のメリットは「本人や家族の目に留まりやすく、飲み忘れに気づきやすい」こと。
(卓上の仕分けボックスよりも管理しやすく感じています)
完全同居でない場合は服薬管理も大変なので、一週間分を仕分けて誰の目にも止まりやすいところに掛けておきます。
オンライン通話では映り込んだお薬ポケットを見ながら「薬飲んだ?」と確認しています
(アレクサも「薬の時間です」って言ってくれます)
そのほか、100均で購入できるアイテムもたくさんあります
数年前、まだ元気だった母から食品の瓶の蓋を開けて欲しいと頼まれた時のこと。
蓋を開けてあげながら「一人の時はどうしてるの?」と聞いてみたところ「いつもは会計の後に店員さんに開けてもらってから持ち帰ってる」と答えられてびっくり。
すぐに100均で多機能オープナーを購入しました。
「困ってるの知ってたらアレ買っておいたのに!」そんなことがよくあります。
最近は100均にも介護用品が増えており、幼児用で代用できるもの(麺類を短く切る道具など)を含めると高齢者の生活に役立つものがたくさんあるのでうまく活用したいですね。
\ この記事へのコメント /